設計の終了しないエンジニア、ブログ記事の定期掲載終了

 

製品が出来上がるには、企画、検討、設計、部材調達、製造の順が基本になる。量産品であっても、オーダー品であっても、大筋は変わらない。出荷日が設定されれば、途中からはそれに合わせて、後ろから予定(工程)を組むことになる。どこかの工程が狂うと後の工程にしわ寄せがいく

 

私が出会った中に、ある困った設計者がいた。

彼が担当すると、なかなか設計が終了せず、後工程になる部材調達や製造の日数が減り、納期に問題が発生することがしょっちゅうであった。

 

設計能力が低い訳でも、仕事そのものが遅い訳でもなかった。設計を進めていくと、次々に新しいアイデアが出てきて、その都度変更を繰り返すため、期日になっても終了しない。製品の設計としては、合格ラインに達しているのだが、フィックスさせようとしない。

ひどい場合には、製造が開始されても、設計変更を行う。

 

思いつくままにアイデアを次々に入れ込めば、その検証を行う時間はない。製造にもしわ寄せが出て、大急ぎで作ることになり、トラブルが発生しやすくなる。設計後の仕様もまとめられておらず、出荷検査にも支障をきたす。

このようにして出荷されると、何らかのクレームが発生する。そして、その対策のため場合によっては、設計変更が必要になる。しかし、ここで彼に任すと、また同じことを繰り返し、終了しなくなる。

 

結局のところ、設計担当者の変更をしなければならないことが多々あった。尻ぬぐいが必要だった。 そして彼は、会社を去るまでこの悪癖は直らなかった。

 

 

  今回を持って、本ブログ記事の定期掲載(毎週木曜日)を終了します。

今後は、マイベストプロ三重のコラム、及び Facebook をご覧ください。

コストを考えないエンジニア

 

設計を進めていくと、色々新しいアイデアが生まれてくる。そして、それを取り込んで設計の質を高めていくことで、出来上がる製品も良いものになる。これプロセスは正しい。

 

しかし、注意しなければいけないのは、コストと時間である。

時間については、期限が切られているのが普通なので、それに従うしかない。

厄介なのは、コストだ。設計が完了しないと正式なコストは計算できない。しかし、目標とする値は存在する。無限大に費用を掛けられるわけではない。ただその時点でのコストはあくまで目標で、あいまいな数値であることが多い。

 

設計者はコストも考えなければいけないのだが、中にはコストなど眼中にないというエンジニアが存在する。量産品はもちろんとして、受注生産のカスタム品であっても、予定価格は存在する。発注してくれた顧客にも予算がある

 

それを無視して、思いつくまま良いと思ったことは全て盛り込んだ設計をすれば、オーバースペックになりかねない。場合によっては、同スペックでありながらコスト高なんてことも起こりうる。

 

いくらモノが良くても、顧客は想定予算内で支払おうとする。無理に高額な支払いをさせれば、次回の注文は来なくなる。

社内のルールは覚えよう

 

会社は人が集まって仕事をする組織である。組織にはそれぞれ組織固有のルールがあり、仕事はそれに従って行われる

 

出張するには「出張申請書」が、物品を購入するには「購入依頼書」が、作業には「作業指示書」が、といった具合で、その多くは書類が必要となる。何をするのに、どのような書類が必要か、その書式は、といったことは会社により異なる。提出方法も、紙の書類が必要なのか、メールを使うのか、口頭でよいのか、等々各社それぞれである。

 

新しい設計を要請する、図面の出図を依頼する、といったことであれば、要請書依頼書が必要になり、会議や打合せ、設計検証を行えば、その記録が必要となる。ISOを取得しておれば記録は必須である。

 

ところが困ったことに、これらのルールを無視し、全く覚えようとしない人がいる。電話一本で、自分の選んだ担当者に直接依頼する。記録も何もない。

その人は、入社したての新人ではない。何年も、中には数十年勤務し続けている人であったりする。中途採用で入社した人にもその傾向が出やすい。これらの人は、仕事ができないのではなく、むしろその逆で成果を挙げていることが多い。

電話で依頼を受けた側は困ってしまう。

 

なぜそうなってしまうだろう。

実は、私もその傾向があった。私の経験から推測すると、自分の専門以外のことに手を付けるのが煩わしいのである。たまにしか発生しない仕事の細かいルールを覚えるのは面倒くさい。今にして思えば、誰かがしりぬぐいをしてくれたから、うまく回っていたのだが。

 

結局のところ。ルールを無視して仕事を進める人がいると、誰かにシワ寄せがいく。シワ寄せをもらった側はけっして良い気分ではない。こういったことが続くと、感情的な面が加わり、仕事が円滑に回らなくなっていく。本来ならカバーし合う些細なミスも、カバーしてもらえなくなる。

 

社内ルールは、面倒でも、煩わしくても、仕事を円滑に進めるため覚えなくてはならない

データが盗まれるとは?

 

データが盗まれた、不正にアクセスされた、等々耳にする機会が増えている。

 

では、データが盗まれた状況をイメージできるだろうか?

一般粋な盗難は、部屋が荒らされ、物が無くなってイメことから被害を判断できる。実際に、物理的に物が無くなっている。

 

データの場合、例えばランサムウェアのような場合は、データにアクセスできなくなってしまう。又はデータが破壊された場合も、使えなくなる。

 

しかし、データそのものが無くならず破壊もされない場合がある。サーバやパソコンに保存されたデータはそのまま残っている。保管されている図面はそのまま残っている。気が付かないことが多い

盗まれたデータが使用され、その影響が出てから初めて気が付く。場合によっては、不正利用されたことにすら気が付かないも知れない。

サーバやパソコンへの不正アクセス検知、ウイルスソフト等が対応策になるが、全てに完全な方法はない。

図面を紙で保管していれば、それをコピーするのは容易であり、図面の閲覧そのものを規制する必要が出てくる。やりすぎれば、不便で業務効率が低下する。

 

データのコピー対策とともに、盗難・流出は、ある程度覚悟しておかなければならないのかも知れない。

枯れた技術

 

新しい技術があると使いたくなる。何か新たに設計をしようとすれば特にそうなる。

 

ここで少し考えてみる必要がある。本当にそれは必要なのだろうか、これまでの技術(枯れた技術)では実現できないのだろうか。

 

枯れた技術は面白みに欠ける。しかし、長い間広く使われてきたことで信頼性は高い。問題点もほぼ出尽くし、改善されてきている。言わば、「経験豊富なベテラン」のような存在である。そして、新しい技術に比べ、コストも安くつくことが多い。

 

設計に、納期、コスト、信頼性を求めるなら、これを無視することはできない。枯れた技術の過去の使用例を参考にし、水平展開することによって利用できることが多い。基になる技術はそのままで、新しい使い道を考える、他の技術と結合させる、といった方法がある。

例えば、アップル社のiPhone iPad も、既存の技術を水平展開して生まれた。

食い散らかすエンジニア

 

困ったエンジニアの実例だ。

彼は、多くの案件に首を突っ込んでいた。そして、色々なアイデアを出す。

ここまでは良いのだが、問題は途中で放り出し、別の案件に首を突っ込んでしまうこと。そして、その案件は彼の部下がすることになる。

 

内容がほとんど手つかずで、ほぼ白紙の状態であるか、もしくは重要な部分を含めほとんど完成間近の状態であれば、たいして問題はないのだが、そうではない。

思いついたアイデアが未完成のまま、客先に説明しその了承までえてしまっており、既に変更できない部分が大半になっている。しかも、それらには何らかの問題があり未解決のままになっている。

 

それを引き継がされる部下にとっては、いい迷惑である。しかも、書類を渡すだけでたいした引き継ぎもしようとしない。部下が内容を確認しても、彼の頭の中は次の案件に行っている。

 

設計の仕事は、そのアイデアは本人の頭の中で行われることが大半だ。引き継ぐのであれば、詳細な引継ぎをし、未解決の問題点についての協議も必要になる。

それができないのであれば、本人が責任をもってやり遂げるしかない。(これも危険な方法なのだが。チェックがずさんだと、暴走したら誰が止めるのだろうか)

全ての人を満足させる製品はあり得ない

 

「全てのお客様にご満足いただける・・・」というフレーズを耳にすることがあるが、本当に可能なのだろうか。そんな製品があるのだろうか。

 

結論から言うと、あり得ない、存在しない。

「全てのお客様に満足いただける」=「誰も満足しない」である。

 

顧客の要求は多種多様、十人十色である。それらを一つの製品で満足させることなどできない。要求をすべて取り込もうとすると、コストばかりかかり、やたら使いにくいものになる。要求によっては、矛盾するものも含まれる。機能を詰め込みまくった多機能製品は、個々の顧客にとっては使わないムダな機能満載の使い勝手の悪い製品になっていることが多々ある。

 

これらは製品の企画段階から間違っている。使う人の身になって考えればこんなことにはならないはずだ。使う人の身になるということは、顧客(ターゲット)を絞るということ。ターゲット顧客を限定すれば、機能は絞れる。余計な機能がなくなれば、コストも下がり、使い勝手もよくなる。

 

昨今、単機能の製品が見直され、人気を集めている状況でもある。

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