リスキリングは、OJTでは得られないものを学ぶことが出来る。
OJTは、社内の熟練者から仕事を通じて、その仕事に即使える知識やノウハウ、もっと簡潔に言えば仕事そのものを学び身に付けることができる。
それに対しリスキリングは、社内にない知識、OJTでは得られないものを学ぶことが出来る。OJTは仕事に直結してすぐに役立つが、社内にないものは得ることが出来ない。リスキリングは、すぐには使えないかもしれないが、これまで社内になかったものを得ることが出来る。これは将来への投資でもある。
リスキリングについて、これまで様々な経営者(主に中小企業だが)に考えを聞いてきた。その結果をまとめると、大きく次の4つに分けられる。
①
反対
②
やや消極的
③
やや積極的
④
積極的
考えと対応を見ていくと、
一番ネガティブな「①反対」においては、OJTで十分、今の事業に関係ない、そんなことをして社員が転職でもしてしまったら困る、というものが多い。実際、話をしていると「それが今やっている事業に何の役に立つのか?」といった今しか見ていない近視眼的な意見もしばしば見受けられる。
次に「②やや消極的」では、特に必要と思っていないが、業務に影響しなければ社員が自分から学ぶのを止めはしない。ただし協力もしない、というのが多い。
「③やや積極的」は、必要性は認めるが会社として何かを提供することはしない。ただし、便宜を図ったりして協力はする。
「④積極的」は、必要性を大いに認め、社員に奨励し、外部講習の受講費の負担をしたり、場合によっては外部から講師を招いて社内で研修を行ったりする。
どれがベストな選択であろうか。
「①反対」は論外であろう。将来に向けた会社の発展も、社員の能力向上も期待できない。
対局の「④積極的」がベストな解ではないかと思う。会社の発展性も社員の能力向上も期待でき、そこには「Win Win」の関係を構築できる。社員も会社が自分の成長を手伝ってくけるとなれば、会社に対するロイヤリティが高まり、転職されてしまうリスクも減らせられるのではないだろうか。