家のシロアリ予防の工事を行った。
これまでも防虫対策工事は行ってきていたが、今回は依頼する業者を変更した。
以前の業者に委託した経緯は、当時、私が家にいなかったこともあり詳細は不明だが、費用が安かったためらしい。世間相場のほぼ半分であったとのこと。
何か不審な感じがしたので記録を調べようとしたが、見積もりもなければ、調査記録や工事記録もない。床下に潜って作業はしていたとのこと。玄関の柱の一部に穴をあけた跡があり、軒先に工事済のステッカーが貼られている。工事後の定期点検のようなものはなく、5年経過後に再工事の打診が来るとのことだ。
業者について調べてみたが、WEBサイトはなく、「日本シロアリ対策協会」の会員名簿にも見当たらなかった。わかるのは電話番号だけであった。
好ましいとは思えなかったので、工事業者を変更した。
事前調査と見積もりを依頼したところ、以前の業者の手抜きが見つかった。柱に穴をあけ薬を注入したところにする栓(キャップ)は、見えるところだけにしかされていなかった。本来対策が重要な水回りであるトイレのようなところであっても、面倒で手間のかかるところには工事がされていなかった。このことは、今回の事前調査を行った際に撮影された写真で確認できた。
何のことはない。手抜きをして工数を減らしていたので世間相場の半額で工事が出来ていたのだ。もちろん、施工後の保証をうたった文書はなく、点検もない。
この件からもわかることは、あまりにも安いものには それなりの理由があるということだ。
何も考えずに安さだけを求めると、足元をすくわれてしまう危険がある。モノであればその原価を、作業であればその時間と工賃を考えれば、それらを大幅に逸脱した金額は何かあると思わなければいけない。何かが省かれているはずなのだ。見えない部分の手抜きは、性能、耐久性、安全など、何かに問題を抱えている、あるいは将来問題が発生する可能性が高くなっている。
製品あるいはサービスに見合った価格なのかどうか、高すぎないか、安すぎないか、よく考えてみるべきだろう。