IMF(国際通貨基金)の予測では、2026年にインドが日本の名目GDPを抜き、2030年にはイギリスが日本のそれを抜くとのことだ。
かつて日本のGDPはアメリカに次ぐ2位であったが、中国に抜かれ、さらにドイツに抜かれ、現在は4位となっている。そしてIMF予測では、2026年に5位、2030年には6位になるとのこと。
国のGDPは、「1人当たりGDP × 人口」で算出される。中国やインドにおいては、人口が多いので、ある意味仕方がないと思うが、人口の少ないドイツには既に抜かれており、2年後にはイギリスにも抜かれるとの予測である。
ドイツに抜かれた時は、為替の問題だという意見もあったが、順位はそのまま定着しそうだ。
人工の少ない国に抜かれるということは、1人当たりGDPは更に低いということで、私はむしろこちらの方が問題だと思う。つまり、安い日本、インバウンドでは喜ばれるが、要は国際的にみれば各個人が貧乏になっていくということだ。
ちなみに、現在の名目GDPランキング(2024年IMF統計)は、
1位:アメリカ
/ 29,298,025 × 百万US$
2位:中国
/ 18,749,759 × 百万US$
3位:ドイツ
/ 4,684,182 × 百万US$
4位:日本
/ 4,019,382 × 百万US$
5位:インド
/ 3,909,892 × 百万US$
6位:イギリス
/ 3,644,636 × 百万US$
そして、1人当たりの名目GDPランキング(2023年IMF統計)は、
1位:モナコ / 256,581
US$
2位:リヒテンシュタイン/ 201,150 US$
3位:ルクセンブルク / 128,936 US$
4位:バミューダ / 125,842 US$
5位:アイルランド / 106,106 US$
6位:スイス / 100,831 US$
・・・ 9位:シンガポール / 86,616 US$
(アジア圏で1位)
・・・ 11位:アメリカ / 80,706 US$
・・・ 24位:ドイツ / 53,528 US$
・・・ 27位:イギリス / 49,224 US$
・・・ 43位:日本 / 33,806 US$
・・・ 89位:中国 / 12,509 US$
・・・159位:インド / 2,487 US$
国別と1人当たりは、かなり異なる。人口が少ないために、1人当たりのGDPが高くても、国全体としてのGDPが低くなっている国がけっこうある。しかし考えてみれば、各個人は豊かなのだ。
人口が減少していく日本は、国別の総合ランキングよりも、1人当たりのGDPのランキングを重視した方がよいと思う。