あるユニットの組立と配線で困ったことがあった。
機構部の組立モデリングが出てきたので確認をしたところ、とりあえず矛盾は見つからない。配線図も上がってきたので確認をしたが、問題は見つからなかった。
しかし、量産試作を始めてみると問題が発生した。機構部の組立作業と配線作業がかみ合わない。
組立しながら配線するのだが、ある部品の組付けをすると配線がすごくしづらい。と言って、配線してから部品の組付けはできない。設計したCAD上では出来ているのだが、実作業では手が入らないとか、ネジにドライバがアクセスできない等々発生した。しかも、配線は3次元の立体配線、いくつかの部品を宙に浮かせて配線しないとうまくいかない。
組立方法の検討、ジグ製作等を試したがうまくいかず、結局設計変更することになった。
実際の作業手順を考えて設計しないとこのようなことになってしまう。CAD上では成り立っていても、実際には製造できないものになってしまう。
設計者は製造手順も理解している必要がある。そうでないと現実に製造できないものを設計してしまうことが発生する。