今回は、感謝した人の話。
ある部品の設計で、2人で分担して行うことになった。
私が電気関連の実装部分、そしてもう一人が機構部分であった。部署も別、勤務場所も離れており、普段は顔を合わせることはない。
そんなに複雑なものでもなかったので、それが問題とは考えていなかった。とりまとめは私が行った。
ところがミスが発生した。部品を外注に発注する段階になって、図面を取り違え、1つ前のリビジョンの機構部分の図面で発注してしまった。意思の疎通がうまくいかなかったのが原因ではあったが、責任は図面管理をしていた私にあった。
出来上がってきた初ロット品を見ると、何か変だ。改めて図面を見返してみると、最終の図面とは異なっていた。
作り直さなければならないが、納期が間に合わない。
担当営業に、ことの顛末を説明すると、「離れた場所で設計しているから、そんなこともあるよね」とだけ言って、後始末に奔走してくれた。そして私には「全部解決したから」という連絡を最後に入れてくれただけだった。
実際には、顧客への説明やお詫びだけでなく、製作外注への納期交渉、納期短縮の為に自ら部品の引取などを行ってくれていた。(後から聞いた話だった)
この件については、本当に感謝、感謝であった。